実務家のための知的財産権判例70選発明協会にて発売中!

薄膜トランジスタ事件

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H18.8.31 知財高裁 平成17年(行ケ)10767

判決のポイント

請求項の文言上,ニッケルの濃度が上限値を下回る時にニッケルの除去工程を行う記載はなく,ニッケルの濃度範囲と,ニッケルの除去工程を行うことにより上限値を上回らないこととが区別して記載されている以上,下限値とニッケルの除去工程とは直接関連しないとされた。

参照条文

旧特許法17条2項

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新規事項の追加

シワ形成抑制剤事件

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H18.11.29 知財高裁 平成18年(行ケ)10227

判決のポイント

シワ形成抑制剤の発明が,引用文献に記載された同一有効成分からなる美白化粧料組成物の発明と同一であり,新規性がないとした審決が取り消された。

参照条文

特許法29条1項3号

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用途発明,新規性の判断

紙葉類識別装置事件

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H18.6.29 知財高裁 平成17年(行ケ)10490

判決のポイント

進歩性の判断において,互いに近接した技術分野であっても,一方の技術分野に属する装置を他方の技術分野に属する装置に置き換えることが容易であるというためには,それなりの動機付けが必要であると判示した。

参照条文

特許法29条2項

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進歩性,動機付け,設計事項

遊戯台事件

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H18.6.21 知財高裁 平成17年(行ケ)10514

判決のポイント

引用発明を本件発明のように変更すれば,引用発明の本質的部分に反することになるから本件発明は当業者が容易に想到し得るものではないとして,進歩性が認められた。

参照条文

特許法29条2項

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周知技術の認定,引用発明の本質的部分

生理用ナプキン事件

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H18.9.20 知財高裁 平成17年(行ケ)10846

判決のポイント

構成要件Bの「中高部」の解釈につき,特許庁は,「製造時」に限定的に解釈して進歩性を肯定したが,裁判所は,「使用時」も含めて限定的に解釈しなかった。その結果,引用考案1,2のいずれも,構成要件Bの「中高部」に相当する共通の構造を有し,裁判所は,進歩性を否定した。

参照条文

実用新案法3条2項

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用語の解釈,進歩性,動機付け,阻害要因

反射偏光子事件

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H19.1.30 知財高裁 平成18年(行ケ)10138

判決のポイント

開示された発明として,引用発明の必須の構成要件の一部を除いた発明を認定した審決の判断は,誤りであるとされた。

参照条文

特許法29条2項

Key Word

引用発明の認定,進歩性

生物医学的アッセイの背景蛍光マスキング事件

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H18.12.25 知財高裁 平成17年(行ケ)10841

判決のポイント

無効審判の審決における本件発明と引用発明との一致点・相違点の認定判断に誤りがあるとして,請求不成立の審決が取り消された。

参照条文

特許法29条2項

Key Word

進歩性,一致点の認定の誤り,新規事項

低騒音型ルーバ事件

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H18.6.28 知財高裁 平成17年(行ケ)10702

判決のポイント

複数の構成要件の組み合わせからなる発明において,構成要件毎に効果を記載していなくても,構成要件の組み合わせによる効果が記載されていれば,それらの構成の技術的意義が不明であるとは言えないと認定された。

参照条文

特許法29条の2

Key Word

効果,技術的意義,数値の臨界的意義

眼鏡レンズの供給システム事件

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H19.1.31 知財高裁 平成18年(行ケ)10124

判決のポイント

発明の前提が重視され,引用発明とは同一ではなく,進歩性も具備するとされた。また,分割出願に係る発明が,原出願の明細書に記載された構成要素のうち同明細書に記載のない組み合わせのものであっても,同明細書にはない格別の作用効果を奏するものでなければ,分割要件は満たすとされた。

参照条文

特許法29条2項 特許法29条の2 特許法44条1項

Key Word

発明の同一性,分割要件,発明の前提,周知技術

エチレン-α-オレフィン共重合体事件

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H19.2.21 知財高裁 平成17年(行ケ)10661

判決のポイント

特許請求の範囲において「平均粒径」を数値限定しているが,明細書には「平均粒径」の意味や測定方法が記載されていない場合に,特許請求の範囲の記載及び明細書の記載の検討を抜きにしては,「平均粒径」の語の技術的意義が特定されているか否かを決することはできない,とされた。

参照条文

旧特許法36条4項 旧特許法36条5項2号 旧特許法36条6項

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記載不備,技術的意義,測定方法,技術常識,数値限定

レジスト用基材樹脂事件

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H18.4.27 知財高裁 平成17年(行ケ)10623

判決のポイント

原出願の明細書には(a)成分と(b)成分とを共に使用することが記載されているが,(a)成分について単独で使用することは,何ら示唆さえされておらずかつ原出願の明細書の記載から自明な事項であるともいえないから,本件出願は分割出願の要件を充足していないとされた。

参照条文

特許法44条1項 特許法29条2項

Key Word

分割出願の適法性,原出願の明細書

番組サーチ装置事件

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H19.1.25 知財高裁 平成18年(行ケ)10070

判決のポイント

訂正は,発明内容をより具体的にしたもので,発明目的も同じなので,実質上特許請求の範囲を変更するものでない。

参照条文

旧特許法126条2項 特許法165条

Key Word

訂正,特許請求の範囲の変更

おしゃれ増毛装具事件

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H18.7.11 知財高裁 平成17年(行ケ)10264

判決のポイント

審決取消訴訟において,審決で示された主たる引用例と従たる引用例とを入れ替えて進歩性を判断することが認められた。

参照条文

特許法29条2項 特許法126条5項

Key Word

進歩性,主と従の引用例の入れ替え,阻害要因

情報記憶カード事件

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H18.6.28 知財高裁 平成17年(行ケ)10683

判決のポイント

差し戻し後の審判で再び進歩性なしとする審決が,第1次判決の拘束力に違反するものとされた。

参照条文

行政事件訴訟法33条1項 準特許法50条

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判決の拘束力,意見を述べる機会

金属製ブラインドのルーバー事件

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H18.9.20 知財高裁 平成18年(行ケ)10088

判決のポイント

引用された意匠に係る物品と出願された意匠の意匠に係る物品の機能・構造等が異なる場合には,同種の物品といえないため,公然知られた形状等を採用して当業者が容易に創作できたものとはいえない。

参照条文

意匠法3条2項

Key Word

当業者,物品分野,創作容易性

ひよ子事件

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H18.11.29 知財高裁 平成17年(行ケ)10673

判決のポイント

ひよ子の立体的形状に係る立体商標は,全国的な周知性を獲得するまでには至っていないとされ,商標法3条2項の要件を満たさないと判断された。

参照条文

商標法3条1項3号 商標法3条2項

Key Word

立体商標,特別顕著性,周知性,著名性

KYOKUSHIN事件

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H18.12.26 東京高裁 平成17年(行ケ)10032

判決のポイント

請求人,対象の登録番号が相違する場合は,事案の背景が共通しても一事不再理とはならないとされた。創始者の没後分裂した流派の一派の代表が行った商標の登録は,公序良俗に反し無効であるとされた。

参照条文

準特許法167条 商標法4条1項7号

Key Word

一事不再理,公序良俗

WHITE FLOWER事件

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H18.5.25 知財高裁 平成17年(行ケ)10817

判決のポイント

登録商標を付した商品を,個人輸入により日本に居住する一般消費者が購入した事実をもって,商品に標章を付したものを譲渡する行為に該当するとして,商標の使用を認めた審決が,日本国内における譲渡には該当しないとして,取り消された。

参照条文

商標法50条1項 商標法50条2項 商標法2条3項2号

Key Word

不使用,個人輸入,譲渡行為,正当な理由

EVEPAIN事件

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H19.2.28 知財高裁 平成18年(行ケ)10375

判決のポイント

審決は,片仮名の「イブペイン」を欧文字の「EVEPAIN」と変形使用しても,原告の著名商標「EVE」とは外観・称呼・観念が異なり非類似であり,出所の混同のおそれなしと認定したが,本判決では,「EVE」と「PAIN」に分離できるとされ,両者は類似すると判断された。

参照条文

商標法53条1項

Key Word

使用権者による不正使用,商標の類似,出所の混同

多頁面付け方法事件

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H18.10.30 東京地裁 平成17年(ワ)15455

判決のポイント

特許請求の範囲の解釈に当たって,発明の作用効果と,審査段階における原告の意見書での主張が参酌されて,被告製品は特許発明の構成要件を充足しないと判断された。

参照条文

特許法70条2項

Key Word

作用効果の参酌,出願経過の参酌

溶融金属供給用容器事件

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H19.3.23 東京地裁 平成16年(ワ)24626

判決のポイント

技術常識に基づいて通常は想定し難い構成は,容易想到であるということはできないと判断され,被告製品が先使用権成立の基礎となった図面から設計変更されている場合でも特許請求の範囲内の設計変更であれば先使用権が成立すると判断された。

参照条文

特許法29条2項 特許法79条

Key Word

先使用権,成立範囲,設計変更

エレベータ装置事件

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H18.12.26 東京地裁 平成17年(ワ)12817

判決のポイント

原告の有する2件の特許権に基づき,被告装置について差止め及び損害賠償を求めた事案において,原告による各訂正審判が確定していない状況の下で,各発明は引用発明の組み合わせによる容易想到であり,訂正審判によって無効理由は解消されないとされた。

参照条文

特許法29条2項 特許法70条 特許法104条の3 1項 特許法126条

Key Word

技術的範囲,無効の抗弁,訂正審判

内服用吸着剤の分包包装体事件

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H18.5.25 東京地裁 平成17年(ワ)785

判決のポイント

本件発明は,原因の解明にもその解決手段にも困難性はなく,進歩性は認められなかった。また,原告製品の包装形態は,医薬品が名称等で識別されることから,周知商品等表示に該当しないとされた。

参照条文

特許法29条2項 特許法104条の3 1項 不正競争防止法2条1項1号

Key Word

進歩性,医薬品,包装,周知商品等表示

フィルム付着方法事件

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H18.12.26 東京地裁 平成18年(ワ)8811

判決のポイント

米国での一部継続出願を基礎として我が国に優先権主張出願したが,米国での最初の出願から1年を経過した後の出願であるので,優先権主張が認められず,本件発明は新規性がなく,無効にされるべきであり,特許権を行使することはできないと判断された。

参照条文

パリ条約4条B パリ条約4条C パリ条約4条H 特許法104条の3 特許法29条1項3号

Key Word

パリ優先権,最初の出願,一部継続出願,新規性,権利濫用

二輪車の取り外し可能ハンドル事件

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H18.4.27 大阪地裁 平成15年(ワ)13028

判決のポイント

実用新案技術評価書を提示する警告の前に,相手方が権利の存在を知っていても,相手方に過失は認められず,権利行使はできない。

参照条文

実用新案26条 実用新案29条1項 実用新案29条の2

Key Word

過失の推定,実用新案技術評価書,警告

ヨーデル事件

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H18.4.18 大阪地裁 平成15年(ワ)11661

判決のポイント

「健康補助食品」は「薬剤」と類似する商品であるとされ,和解金の支払いは清算条項のない合意であっても商標権侵害に係る損害賠償であるとされた。

参照条文

商標法2条3項8号 商標法37条1号 商標法6条3項 商標法38条3項

Key Word

商標的使用,商品の類似,和解金,清算条項,錯誤無効

ショルダー・ヒップバック兼用鞄事件

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H18.4.26 東京地裁 平成16年(ワ)9869

判決のポイント

不競法2条1項3号によって,差止め又は損害賠償を請求できる者は,模倣されたと主張する形態にかかる商品を自ら開発・商品化して市場においたものに限られる。

参照条文

不正競争防止法2条1項3号

Key Word

他人の商品

液晶モジュール事件

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H18.3.24 東京地裁 平成17年(ワ)3089

判決のポイント

知的財産権の行使が空振りに終わった場合,訴訟を提起する行為自体も虚偽事実の告知に相当し,不正競争行為とされる場合がある。

参照条文

不正競争防止法4条1項14号

Key Word

虚偽事実の流布・告知,仮処分

法律解説書事件

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H18.3.15 東京高裁 平成17年(ネ)10095

判決のポイント

被控訴人文献の控訴人文献への依拠性が認められたが,同一部分の著作物性が否定されたため,著作権侵害は認められなかった。一般的な不法行為として損害賠償のみ認められた。

参照条文

著作権法2条1項1号 著作権法21条 著作権法28条

Key Word

依拠性,著作物性,不法行為

振動制御システムのプログラム事件

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H18.8.31 知財高裁 平成17年(ネ)10070

判決のポイント

本件プログラムについて,翻案権は,契約によって控訴人に帰属し,翻案権の留保は,両当事者間の交渉経過からすると被控訴人には認められず,また,契約解消による継続的な関係の解消は,将来に向かってのみ効力を有するので,翻案権の復帰は認められないと判断された。

参照条文

著作権法15条 著作権法17条 著作権法27条 著作権法28条 著作権法61条2項

Key Word

翻案権,翻案権の留保,翻案権の復帰

教科書副教材事件

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H18.3.31 東京地裁 平成15年(ワ)29709

判決のポイント

教科書に掲載された著作物を用いて作成したテストは「試験又は検定の問題」(著作権法36条1項)に該当せず,また,原著作物から改変された部分を用いた場合には「やむを得ないと認められる改変」(著作権法20条2項4号)にも該当しないため,著作権者の許諾なき使用はそれぞれ複製権,同一性保持権の侵害になる。

参照条文

著作権法36条1項 著作権法20条2項4号

Key Word

試験又は検定の問題,複製権,同一性保持権

THE MOOB事件

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H19.1.19 東京地裁 平成18年(ワ)1769
H19.1.19 東京地裁 平成18年(ワ)12662

判決のポイント

平成9年法律第86号により創設された送信可能化権につき,この改正法律の施行前の契約において,この送信可能化権が具体的に定められていなくとも,契約による包括的な譲渡がある場合には,上記改正法が施行された平成10年1月1日の時点で譲受人は送信可能化権を取得する,と認められた。

参照条文

著作権法2条1項9号の5 著作権法92条の2 1項 著作権法96条の2

Key Word

送信可能化権,著作権法の改正

まねきTV事件

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H18.8.4 東京地裁 平成18年(ヨ)22022

判決のポイント

インターネット回線を通じたテレビ番組の視聴を可能にする機器を利用者から預託されている事業者は,当該機器が個々の利用者自身に対して1対1で独立に機能するものであり,事業者のサービスが機器の設置保管電源の提供等に限定されている場合には,テレビ番組の送信可能化行為の主体とはいえないとされた。

参照条文

著作権法98条 著作権法99条 著作権法99条の2 著作権法100条

Key Word

テレビ番組送信可能化

シロスタゾール職務発明事件

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H18.11.21 知財高裁 平成17年(ネ)10125
(原審H17.11.16 東京地裁 平成15年(ワ)29080)

判決のポイント

実績補償に係る相当対価の支払時期は,職務規則から,特許発明が実施された時であると判断された。用途の表示がなくとも,具体的な状況下でその用途に使用されるものとして販売されていれば,用途発明の実施であるとされた。

参照条文

旧特許法35条3項

Key Word

職務発明,相当の対価,実績補償,消滅時効,用途発明

透明塗膜組成物職務発明事件

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H18.9.12 東京地裁 平成16年(ワ)26283

判決のポイント

真の発明者(共同発明者)であるためには,技術的思想の創作行為に現実に加担した必要があるとした。また,対価の額を,独占的に実施することにより得られた超過実施分についての実施料,被告の貢献度,及び共同発明者間の貢献度を考慮して算定した。

参照条文

特許法35条 特許法38条

Key Word

職務発明,相当の対価,発明者の認定,共同発明者

ガラス多孔体冒認出願事件

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H19.3.23 東京地裁 平成17年(ワ)8359
H19.3.23 東京地裁 平成17年(ワ)13753

判決のポイント

冒認出願について損害賠償を請求したが,不法行為法上の違法性を有しないとされ,発明者名誉権及び名誉感情の侵害に関する慰謝料は認められ,学術賞受賞による自己の名誉感情の侵害に関しては理由がないとされた。

参照条文

特許法39条6項 特許法123条1項6号

Key Word

冒認出願,不法行為,発明者名誉権

側溝用ブロック再審請求事件

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H18.12.19 東京高裁 平成18年(行ケ)10397

判決のポイント

無効審決の当事者ではない者が,当該無効審判で争った両当事者に対し,審判の請求人及び被請求人が共謀して第三者の権利又は利益を害する目的をもって審決をさせたこと等を理由として請求した再審請求が認められなかった。

参照条文

意匠法54条1項 準特許法173条1項 準特許法173条2項 行政事件訴訟法7条 民事訴訟法40条1項

Key Word

再審,共謀,詐害審決,固有必要的共同訴訟

行政文書情報公開事件

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H19.1.26 東京地裁 平成15年(行ウ)467

判決のポイント

医薬品輸入販売の承認申請添付の情報が不開示とされた。

参照条文

情報公開法5条

Key Word

営業秘密,情報公開法,不開示情報